SHAW NOTE

すべての瞬間を、たのしんで、しっかりと見つめて。

*Photo; Firenze, Italy 移動する距離によって、Macを開いたり、メモ帳をにらんだり、はたまたオフィスを出る際に慌ただしくまとめた情報スクラップをめくったり、ということが長らくの習慣になっていました。 最近こうした状況の中でも少しずつ - できる限り万全の注意をして - 移動することが増えてきています。少し長い距離の移動を久しぶりにすることになったある日、意識していなかったのですが、ふと気がついたら車窓から流れる景色をずっと眺めていました。 ああ、子どもの頃も、バッグ一つ抱えてひとりで深夜列車に乗っていた学生時代も、飽きもせず外を見ていたなああ、なんて思い出してちょっと苦笑い。それで、仕事をすることを諦めてずっと外を眺めていました。 仕事をすることを諦めてなんて言いながら、景色の中にあるロゴマーク、広告、コピー、色づかいなどをいちいちチェックしている自分に気がついて、また苦笑い。 でも街の様子、街を行く人々の様子、後方に過ぎ去るキラキラと光る田畑や木々の緑を眺めていると、今まで見落としていたものがたくさんあったのだろうなあ、なんて気持ちになったりもしました。きっとそれも、この状況からの贈りものなんでしょう。 たくさんのものを見る。たのしむ。その瞬間の発見を大切にする。そうしたことの積み重ねが、いい提案につながるんだ。そうした基本を思い出しました。 写真はフィレンツェの街をゆっくりと歩く僧の後ろ姿を撮らせていただいたものです。どれだけの景色と言葉と思いとが、その背中に染み込んでいたのでしょう。そこだけが独立した宇宙のような雰囲気を纏って、ゆっくりと石畳の街の中

ブルネロ・クチネリ的な、今、ここにあるバカンス、で夏を過ごしてみる。

*Photo; Toscana, Italy 夏が本格的になりましたね。バカンスのシーズンとなり、日常を過ごす場所とは別の場所へと思いを馳せる季節です。 今日は、先日の地域とブランドとの関係についての続きの考察です。 ブルネロ・クチネリというブランドをご存知の方は多いと思います。イタリア発の、カシミアを使った高品質の衣料を中心としたブランドです。ジャケットは50万円くらい。ボクも縁あって幾つかのアイテムを愛用させてもらっていますが、さすがの品質であり、袖を通すたびに、創業者であるブルネロさんの哲学を分かちあいたい、という軽い使命感のようなものを纏ったりします。 そのブルネロさんの哲学とはなにかを理解するためのわかりやすい事例として、本社を構えるソロメオ村の再生物語があります。ペルージャの外れにあり人口が減り続けていたソロメオ村には現在、工房があり、職人を育てるための学校があり、スポーツを楽しむ場所もあり、社員のための素敵な食堂も整っています。ブルネロさんは尊敬する人物の一人として宮沢賢治を挙げ、また日本の災害に対しても支援を提供してくれています。 ブランディングに携わるものとして、彼の考えの中でボクが特に興味を惹かれるのは、『会社を運営する仲間たちが自らも夢の共同責任者として尊敬されていると感じる必要があります。劣化が著しいと考えられている郊外が居心地の良い場所になる可能性は大いにあり、そうした場所から素晴らしい市民性や人間性の再生が始まると信じています』という部分です。 ブランドをつくっているのは社員やスタッフであり、そうした誰もが夢の共同責任者であるという意識を共有すること

ABOUT

クリエイティブ・ディレクター石澤昭彦のブログ

​以前のブログはこちら

​このブログの記事、写真等の無断での転載はご遠慮ください。転載、引用などのご相談は、CONTACTへ。

​メッセージはCONTACTからお願いします。

Recent Posts
Category
Archive