

- 2020年9月20日
言葉で曖昧さを取りはらい、そしてまた、少し曖昧にする。Branding の秘訣です。
*Photo; London ブランディングにおいて、言葉は大きな働きをしてくれます。この数年、日本ではブランディングといえばデザインだよね、という理解が広まってしまっているようにも思いますが、最初は言葉ありき、です。ロゴデザインをするにも、カラーのスキームを決めるためにも、ブランドが目指すもの、大切にするもの、やるべきこと、やらないこと、をまずは言葉で表現し、共有することが必要になります。 その際には、とにかくいろいろな情報を聴く。インタビューはもちろんですが、紙の資料であろうがなんだろうが、読むのではなく聴く、という姿勢で情報の収集と分析にあたります。その後で言葉で整理をするのですが、その際に気をつけなくてはいけないのは、「便利な言葉や言い回しに逃げない」ことです。 では、どんな言葉や言い回しを避けるべきか。ふふふ、いい見本があります。コメンテーターや、ニュース記事の最後に使われる言葉はブランディングのミーティングの場では NG、 と覚えておいてください。「難しい問題ですね」「考えさせられます」「考え続けなくてはいけないと感じました」「本当に


- 2020年9月5日
花を飾ろう。挨拶しよう。Branding がはじまります。
*Photo; Tokyo 歩きながら、移動しながら物事を考えるのが好きです。最近は物理的に人との距離をとるようになったので、歩き回るのも人混みを避けて裏道を通ることが多くなりました。そうすると、通り慣れた道から奥まった民家の間を縫うことになります。 決して怪しいものではないです、という雰囲気をなるべく明るく振りまきながら歩くと、軒先の花に水をやっているおばあさんや、犬を連れた方ともなんとなく挨拶するようになります。それぞれの家の庭先や道端に咲いている花や、草木に気がつくようにもなります。 これ、大切なことだよなあ、なんてまた仕事モードに入ります。 ブランディングには、商品やサービスのブランディングとコーポレートブランディングがあるわけで、目的に応じたアプローチが当然必要になります。が、長年やっていると感じるのは、商品にしたって、会社にしたって、結局は人間が作り出すもの、という当たり前の事実です。 『幸せな仕事は、幸せな現場から生まれる』というのは、永年クリエイティブ・ディレクターをやってきているボクの実感からの言葉ですが、それはブランディングの