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「マーケティング」を「商売」と言ってみる、的な経営


*Photo, 6th Avenue, New York


阪神タイガース、優勝おめでとうございます!って、流れの早い昨今ですと、もう「いつの話だよ」と言われそうですが。

優勝を「アレ」と言い換えて必要以上の緊張から解き放つ、なんていう、岡田監督のコントロール術(?)が話題にもなりました。


でも、ほんと、言葉って大切なんです。言葉が行動に及ぼす影響については、さまざまな研究結果も発表されています。例えば、病院で患者さんの名前を「さん」づけから「さま」と呼ぶように変えたら、患者さんからのクレーム出現率が高くなった、なんて話もありました。

なるほど。


例えば「マーケティング」を「商売」と言ってみると、なんだか脳内の様相も変わりそうです。

「この(マーケティング)戦略で、本当に顧客のLTV(ライフタイムバリュー)が上がるでしょうか」から、「これで商売、うまくいくやろか。お客さん、ついてくれはるかなあ」(関西弁にしてみると、さらに効果的 ← 個人の感想です)となると、俄然お客さんの「顔」を見ようと思ってくるのは、私だけでしょうか。

*ぜひ、実際に口に出して試してみてください。


「ビジネス上、コンプライアンスは重視してくださいね」と上長から言われるよりも、「品のないことしたら、あかん」と言われた方が、なんだかやったらいけないことが分かりやすくなりません?

*例によって話が少々ずれますが、ボクが今、世界から失われているものしてあげたいのは「品」です。「品格」と言った方がしっくりくるのであれば、それでもいいですが。松岡正剛さんは、なにかの対談で、今日本に失われ、取り戻すべきものとして「家族」と言っておられましたが、ボクが思うに「品」。つまり他者の存在を意識する余裕と自己を見つめる真摯な目ではないか、と。


いや、何が言いたいかといえば、昨今のDXの流れの中で、さまざまなマーケティングの考え=用語が飛び交い、それを“支援する”ツールが溢れ出し、売り上げや利益向上のための施策立案や実施に皆さん頑張っているわけですが、お客さまひとりひとりの、購入の決断をした時の「気持ちのゆらぎ」や「払ってくれたお金」などの“リアル”が“データ”として一緒くたに処理されすぎていないだろうか、という危惧があります。すべてはデータ化可能なものなのだろうか。


売上という「データ」は、生身の人間の決断と行動という「体温あるもの」から生まれているんだ、ということを何処かに置き忘れてしまうと、「商売」にとって大切なものが失われてしまうのではないか、と。

もっと言えば、逆にこの状況は「お客さまの顔をしっかり見ようとしているブランドにとっては大きなチャンス」と言えるのではないかと考えています ← 主題はこっち。


デジタルに阿るのではなく、あくまで「やりたいこと」へのツールとして使い倒す。そんな「商売人」の出現が楽しみです。そんな「商売の人」は、言葉を大切にする人である気がしています。言葉は「意味」だけではなく「体温」も伝えてくれるものですからね。


今日の写真は、ニューヨーク六番街 通称Avenue of the Americaの一角に佇む像、です。なにやら、意味深な像ですが、いろいろな解釈をして、この像に名前をつけてみるのまた一興。たとえば「Think! Before speaking!」なんて、ね。



そして、こちらはご存知の方も多いともいますが、ニューヨーク、セントラルパークの一角にあるイマジン・サークル。想像してみよう、です。

なにごとも自分の頭で考えてみる、想像してみる、たのしんで。それがこれからの時代も幸せな未来を作る秘訣だと考えます。数字を見ることも大切ですが、あくまで指針や目安として。そんな感じで見てみると、数字も違う見方ができてきますし、結果としてビジネスにも有用なユニークネスを生み出してくれると信じています。


さて、季節も冬に向かってきましたね。寒さを感じる、のも生き物であることの特権です。Stay Safe & Be Positive! で、体温あるブランドをつくってまいりましょう!

ピース!ピース!

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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