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Branding のヒント;『ずっとそこにあるべきもの』を探してみましょう。気持ちがおちつく、がポイントです。


*Photo; 首里城, Okinawa


ブランディングの過程では、様々な視点から「今ある価値」と「将来獲得していくべき価値」を探し出すことが重要な分岐点になります。


「なりたい姿!」ばかりに目をとられていると、結果、既存のブランドに似たような姿になってしまいます。最近ではさすがに少なくなりましたが、ブランディングという概念が日本でも言われ始めた頃には「〇〇のようなブランドになりたいのですが、どのくらいの時間とコストがかかりますか?」という質問を受けることもありました。


リブランディングでは当然のことですが、新規のブランドの立ち上げにおいても、実は「既存の価値」ってあるんです。どこにだと思います?それは、創業メンバーの方々の中に、です。思いや志はもちろんですが、その人間的な背景にもしっかりと目を凝らす、耳をすますことによって「すでにそこにある価値」に気づかされることがあります。


ブランディングの仕事は多分に人間観察の仕事でもあるんです。


そうやって、ブランドの核となる「無くしてはいけないもの」「ずっと保持していくもの」を探り出す、あるいは掘り出すわけですが、「これだ!」という確信を共有するときのよりどころは、「なんか、これがあると思うと落ち着く。ほっとする。自信が湧いてくる」という極めて人間的な感覚です。それが、そのブランドが信じるもの、になっていくわけです。


さて、今日の写真は沖縄の首里城。3年ほど前に訪れた時のものです。まさに沖縄出身の方のみならず、沖縄を愛する多くの方々にとって「ずっとある」はずのものでした。しかし、残念ながら昨年10月31日に出火した火災によって焼失してしまいました。今、様々な形で復興の活動が進んでいます。

その一つに、沖縄セルラーさんがサポートしている SYURI NO UTA プロジェクトがあります。歌を通じて、首里城の復興をサポートしようと言う音楽家の皆さんの活動です。先日の記者会見に僕もご一緒させていただき、その旋律に心が震えました。もしよろしければ、ぜひ聴いてみてください。


 *SYURI NO UTA PROJECT


ところで、「落ち着く」って、何気なく使っていますけど、すごい言葉ですよねえ。落ちて、着いちゃう、ですから。そりゃ、すごい。いや、ボクの感動、うまく伝わってますかね?



© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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