
*Photo; New York
ボクは、ブランディングにおけるストーリーつくりの基本を三つのDで考えています。
一つ目のD は、Definition 提供価値を定義する=顧客にとって私たちは一体何者なのか、を広い視野で規定する
つまりWho we are.
二つ目のD は、Destination どこに行きたいのか=どんな姿になりたいのか、を具体的にイメージする
つまりWhere we want to reach.
例えば;大きな市場でシェア50%を目指すのか 限られた顧客に高付加価値(ユニークな価値)を提供し狭くても強固な絆をつくる などなど
時に、某有名音楽プロデューサーは、アーティストをデビューさせる際に、将来
・スタジアムを大歓声で揺らす
・CDが売れる
・小さなライブハウスで皆が自分の曲を真剣に聴いてくれる など
どんな未来図を描くか、をまずは共有すると言っていました。これに近いですね。ちなみにボクはブルーノートTokyo に出たい、です。よろしくお願いします←だれに?
そして最後のD は、Direction 方向づけ=これは実践面での戦略 クリエイティブ開発、メディア戦略とともに、インターナルブランディング活動などもここに含まれます。
How we get there. ですね。
これらは相互に影響しあってひとつのブランドストーリーを組み上げていくわけですが、なかでも一番キーになのは、最初の D だと考えています。
わかりやすいのがスターバックスですね。
スタバのコンセプトが『第三の場所』というのは有名ですが、そのことについて改めて考えてみましょう。
例えば、スタバが誕生した時に「美味しさ!」と味を売りにしていたら、いまでもこんなに人気でしょうか。
って、考えると面白いですよね。
もちろん、シアトル系コーヒーとその後カテゴライズされる、エスプレッソベースの濃くて深い、それでいてなんだか飲みやすい(端的に言うと、すっぱくない!)コーヒーは、美味しい!と日本でも大歓迎されました。香りも豊かで、スタバに入るとあの香りだけで気分も上がる!という感じも、わかります。
とは言え、今やスタバでは、コーヒー以外の飲み物、あるいはコーヒーベースのアレンジドリンクを楽しむ人の方もなかなか多くありませんか?
一方で「コーヒーテイスト軸」で牙城を崩そうとしたニューウェーブコーヒー群も多く登場をしましたが…、いま、どれだけのお店が残っているでしょうか。
もちろん、ファンや販売量の多寡がブランドとしての価値の測定軸になるわけではないので、それはまた別の話なのですが、ここで申し上げたいのは、スタバの最初の『第三の場所』という自らの存在価値規定がその後の発展に大きく機能している、と言う事実です。
コーヒー飲みにいく、よりも「スタバに行く」という価値の誕生がありますよね。
ユニークなブランドになるためには、商品発の物理的な機能だけじゃないんですよー!やっぱり。
これ、勘違いして欲しくないんですけど、日本のマーケティングの方がよく言う、いわゆる「ポジショニング」とは違います。
自分達の存在提供価値。みなさんのオフィスでも、ぜひ見つめ直す機会を作ってほしいものです。
さて、今日の写真は『ニューヨーク・ショット』からです。最近話題の“Vessel” という、ハドソン川の再開発地区に出現したビル…ではなくて、オブジェというか…、体験型アート作品!です。ぶっちゃけよく分からんかったですけど、人はいっぱいでした。わはは。
やれやれ、なんだかなあ、と思ってその場から離れようとした時に素敵な親子を見つけたんです。一生懸命カメラを構えている女の子が狙いを定める先には、素敵なドレスに身を包んだお母さん!!!説明不要の幸せな時間を分けてもらいました。

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