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オードリー・タンに学ぶ共感のつくりかた


*Photo; London


台湾のコロナ封じ込めに大きな役割を果たしたオードリー・タンさんのことをご存知の方も多いのではないかと思います。早期のマスクの供給を可能するための仕組みを、フリーのシステムエンジニアたちを巻き込みながら迅速に立ち上げました。

ブランディングにおいて「ビジョン」を明確に掲げることが必要であることは何度も述べてきましたが、そのビジョンは、他者からの共感を得ることで大きなパワーと価値を持つことになります。

そのためのヒントが、オードリー・タンさんの行動哲学の中にたくさんあります。


まず彼が成功の要因の一つとしてあげているのが「政府と国民との信頼関係」。政府の保険システムの運用や改定プロセスが常に透明化されていたから、と述べています。

次に「プログラム開発者が、使用者の側に常に寄り添っている」こと。高齢者も含む、なかなかデジタルを使いこなせていない人たちにとって「なぜ」使いにくいのか、を理解するために、プログラマーをそうした人たちの集団の中に送り込んで、その感覚を明確に理解できるようにした。

さらに彼は、これからの世界を読み解くためのキーワードして「持続可能な成長」「イノベーション」と共に「インクルージョン=誰も置き去りにしない」ことを挙げています。


透明性による信頼関係の構築。課題を理解する姿勢、努力。そして、他者に対する敬意。


こうしたことの積み重ねが、その行動に対しての共感を生み、その共感力がプロジェクトを推進するエンジンとなります。ブランディングも一緒です。はい。


タン氏は、トランスジェンダーであることを公言されていて、自らのそうした背景が先入観のない発想力につながっているのではないか、と自己分析をしています。想像力を広げるためには「思い込み」も大きな阻害要因になりかねません。そうやって考えると「経験が豊富」ということも今の時代、諸刃の刃なのだということに思いが至ります。


さて、混迷を極める世の中、これからの世界をよくしていくのは政治ではなく、企業家の役割が大きくなるだろうというのがボクの最近の見立て、というか確信です。


経済か生存か、という議論は必要ですが、二者択一ではなくもう少し根底から見る視点があっていいと思っています。

長い間、政治に経済を人質にとられ、その間に世界はねじ曲がってしまったように感じています。ふたたび経済を企業家の手に取り戻すことによって、「良き企業家=想像力と創造力に長けた経済人」が動かしていく世界に期待をしています。


さて、写真はロンドンの路上で演奏するバンドです。ふふ、なつかしいなぁ、こうした風景。ドラムの人なんてすごく楽しそうです。ボクも音楽をやるので彼らの気持ちがすごくわかります。彼らの楽しさ、伝えたい思いが周りにも共感を持って迎えられるように祈ってます。はやく路上ライブもできるようになりたいですね!

Stay Safe & Be Positive + Imagine ! で、がんばりましょー。




© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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