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クレドをつくろう


*Photo; Guggenheim Museum, NY


ブランディングのプロジェクト。ビジョンやミッション、あるいはパーパスなどを策定してさて一段落、というわけでは当然有馬温泉。いや、ありません(ちょっと疲れ気味で…すいません…)。


ビジョンやミッションに込められた想いが実際にどう日々の活動、ひいてはビジネスに影響をしていくことになるのかが大切です。もっとわかりやすく言えば、スタッフの皆さんの行動にどうポジティブな影響を及ぼすか、ですね。


ビジョン、ミッション、パーパスが年始に書く「年初の誓い」のようにならないためには、どう実践していくのかの「日々の行いの指針」を決めることが役に立ちます。


すぐに思いつくのが、「行動指針」ですが、それよりも「クレド」がいいのではないでしょうか、と昨今の企業のありようを考えると思うわけです。


ビジョン・ミッションをどう言った日々の行動につなげていこうか、と考えるときに「行動指針」を策定するのが従来の考え方の王道ですが、「クレド」という捉え方に少し視点をずらしてみると、よりビジョン・ミッションとの相関がはっきりしてきます。


行動指針とクレドの違い。それは、「信念」と「行動」が地続きになっているかどうか、です。


クレド=CREDOは、わかりやすく言えば「私はこう信じる。だからこう行動する」とセットになって明文化をしていくプロセスです。

*それぞれの言葉の定義は、さまざまなレファレンスがありますので調べていただければと思いますし、必要であればご質問ください。


クレドの良いところは、それを整理していく過程で、より自分たちの仕事の意味合い、価値感がしっかりとした輪郭を持って立ち上がってくることです。


また、ビジョンやミッションにはあまり表現の幅の自由度がありませんが(それは却って本来意義を損なう恐れがあるからです)、クレドは「行動の指針」との相関性が高いが故に、その語り口、スタイルで行動=Attitudeを表現することを機能的役割の一つとする、というアドバンテージがあります。つまり、クレドの語り口でもってブランドのパーソナリティを表現することもできるわけです。


クレドの策定の仕方には、ビジョンやミッションと同様にトップダウンのやり方もありますし、ビジョン・ミッションを提示した上で、各部署で自分たちなりのクレドを策定してもらう、というのも効果的な浸透策にもなります。ビジョンやミッションに込められた想いを「自分ごと」として昇華してもらう良い機会にもなりますからね。


ただ、ここでもしっかりとしたガイドをつけてあげないと、いつの間にか現状業務の改善をするための行動指針、やらになってしまうこともありますので、そこに十分留意をするひつようがあります。


ビジョンやミッションの公開(よりも、と言うと語弊があるので)に加えて、クレドの策定で現場の方々の士気が上がる、というのが、ある意味正しいブランディングの道筋である、と感じる今日この頃です。

ほんと、楽しいですから。


さて、今日の写真は、いよいよ渡航自由化も近い(やれやれ、こんな言葉を使わなければならないのが現代、ですね)ニューヨークのグッゲンハイム美術館で、数年前に撮った写真です。

フランク・ロイド・ライトはボクの大好きな建築家の一人で、彼の建築物を求めてアメリカ国内の他、あちこちに旅をしました。丸の内の帝国ホテルのバーに残された壁面にもジャック・ダニエルを舐めながら感嘆し、もちろん明治村にある旧帝国ホテルにも行きました。ホテルが現役の時に行きたかったなあ。

彼の意匠は独特なもので、一眼でそれとわかりますが、それでも進化、あるいはその時代に応じて変態をしています。そんなクリエイティビティにシンパシーを感じます。


さてさて、良い季節ですね。クリエイティビティに満ちた善き経営の開花をたのしみに、ピース!

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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