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ブランドを正しい場所に置くための3つの d.


*Photo; Rome, Italy


今更ではありますが、ボクのオフィスの名前 d.d.d. ってどういう意味ですか?と言う質問にお答えします。


表向き(?)には

・Brand Design

・Creative Direction

と、名刺やノートパッドに刷り込んでいます。


名刺を交換した方から、「ふたつですよね?あと一つはなんですか?」と尋ねていただいた時には「最後のDは、Destination=行き先。つまり行きたいところにお連れします、という意味です」とお答えすると「お〜!」と笑顔が返ってきます。

Destination という、お客さまにとって最も大切な価値を隠れキーワードのようにして、会話の入り口にしているのです。


ですが!実は、上記の二つのd も隠し扉の表面のようなものでして、本当の意味があります。


それは;

・Definition =定義づけ と、

・Direction

Direction は、Creative がなくなっただけ、ですが、それによって意味合いが俄然広くなります。


整理すると、ボクがブランディングで大切だと考えている3つの d. とは;

・Definition = Who we are. 顧客にとって、社会にとって自分達は何者なのかの発見。

・Destination = Where we want to reach. 市場のシェア70%獲りたいのか。あるいは、限られたお客さまに長く深く愛されるブランドのなりたいのか、など、ブランドが辿り着く風景の設計。

そして、

・Direction = How we get there. どれだけの期間、予算をかけてそこに辿り着くのか。そのビジネススキームを勘案した上でさまざまな制作物やコミュニケーションの計画を立てます。


この三つの d. の中でも最も大切なのは最初の Definition です。

例えば、アップルがコンピュータやスマホのメーカーではなく、クリエイティブなライフスタイルをサポートする存在であるように。

スタバがカフェではなく、顧客にとっての第三の場所、であるように。

物理的な価値を超えて、お客さまや社会にとって、どのような価値を提供できるのか、を掘り下げるステップです。


この作業がとても大切で、とても大変です。ですが、ここがしっかりとしていないと、とてもフラットなものになり、結果、デザインやコミュニケーションの奇抜さやパワーマーケティング的な施策に頼らざるを得なくなってしまいます。


今日の写真は、ROME の街角。同じ「車」ですが、やっぱり全く違った「提供価値」を感じますよね。乗っている方の姿形が想像できそうで、なんだか頬も緩みます。これがブランド、です。

まあ、それにしてもすごい駐車の仕方、ですよね。わはは。


ちょっとコンセプチュアルな話になりましたが、ここ、大事ですのでぜひ心に留めて、日頃のブランディング活動に活かしてみてください。


さあ、今日もStay Safe & Be Positive!で色々なこと、始めましょう。ピース!

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Ishizawa
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