
*Photo; Somewhere in Okinawa
「リフレーミング」という課題解決のための思考法をご存知でしょうか?
有名な例としては、『エレベーターの待ち時間問題』の解決法がありますよね。
あるビルには一機しかエレベーターがなく、自ずと待ち時間が長くなってしまうため、入居者からは苦情が絶えませんでした。では、どうするか?
エレベーターを増やしたり、スピードの速いエレベーターに変えたりするのはとても大きな費用がかかります。そこで取られた対策は、エレベーターホールに大きな姿見の鏡をつける、ことでした。待ち時間自体はもちろん全く変わらないわけですが、苦情が激減した、という事例です。
このケースでは、解決すべき課題を「時間の長短」という物理的なものではなく「その時間をいかに有効、あるいは退屈せずに過ごさせるか」という、質的なものに設定したところに一本!があったわけです。
よいブランディングにも、よい課題の設定が必要です。
ブランディングに携わるものは、名前を変えたい、マークを変えたい、イメージを変えたい、という要望があったとしても、了解しました!では、こんな名前やマークはどうですか?とすぐに提案してはいけません。
なぜ、今のものから変更をしたいのか。そこには「理由」があるはずです。そこを深掘りすることが必要なんです。
そして肝心なのはここからで、その「理由」をそのまま「課題」と捉えてしまうと、よいブランディングにはならないことが多い、です。
よい課題の設定のためには、とにかく表層的な問題、不満、意向をまずはしっかりと聞く、聞く、聞く。その後に、ずーーーーと上空に舞い上がるドローンのように一度ズームアウトして、俯瞰で眺める必要があります。
そうすると、マークの変更のために呼ばれたのに、やっぱりビジョンを整理しましょう、だったり、クレドをつくりましょう、とアウトプットが変わることもままある。それがブランディングのリアルです。
今日の写真は、沖縄の某所。並木道で撮ったものです。波の音だけがする並木道。カメラを構えると、突然、道の奥から花嫁と、彼女を取り囲む女性たちが浮かび上がりました。
こんな邂逅も、旅とブランディングの醍醐味です。
ふふ、ちょっと強引に聞こえるかもしれませんが、ブランディングの道筋が見えた時の感動は、それに近いものがあります。
さあ、今日もStay Safe & Be Positive!で参りましょう。ピース!