
Photo; at d.d.d. , Tokyo
コンセプトからコピーの開発などのお手伝いをした ITRIM のフレグランス『 if – 衣風』の発売がリリースされました。
これまでになかった、天然精油100%で生み出される薫りです。これ、すごいことなんです。
しかも、天然の素材だけをつかうというだけではなく、同じ緯度帯に生息する植物たちをアレンジしてあげて、5つの緯度帯それぞれから生まれる精油の個性を最大限に活かしたバリエーションのラインナップを揃えているのです。
開発の際にあらためて歴史から紐解くと、それぞれの緯度帯でうまれる文化、生活価値観ってそれなりの共通項が見えてきます。それって、緯度=環境が生物だけではなくて人の価値観形成に影響を及ぼすってことなんですね。まさに人と植物、地球環境のオーガニックな関係性がそこにはあり、さまざまな物語が生まれているわけです。
地球を包むようにして、緯度帯に沿うようにして風が吹きます。もし、自分が生まれ育った帯域とは違う風を纏うことができたら、今とはまた違う風景が見えてくるのかも知れない。そんな考えから、風を纏う、そこから生まれる新しい物語の可能性、という意味合いでネーミングも考えました。
商品の素晴らしさもさることながら、この開発チームとの仕事の楽しさについて今回は少々お話をさせてください。
別の化粧品ブランドの立ち上げでもご一緒したりして長いお付き合いになるのですが、いつも感心させられるのは、その商品開発の姿勢です。常に根底にあるのは、自然と人との関係性を真摯に考えていること。
自然からいいところだけを搾取して、人間のために使うものをつくってオーガニックを謳うところも、あります。
オーガニックって「有機」と訳されて、農薬を使っていなければ「有機認証」を得られるわけですからね。でも、オーガニックって「本来の」「組織的な」「互いに影響し合う」のような意味があります。自然から搾取するだけではオーガニックって言えない、と思うんです。ボクは。
これからますます大切になるのは、世界中から素晴らしい植物=素材を集めることだけに腐心するのではなく、その生育環境にも、大いなる関心を持ってアクションしていくことです。それは、地球の自然環境という大きな枠組みだけではなく、実際の畑を育てる人材、精油を抽出する人材をこれからどう見守り、サポートしていくのか、ということも含めてです。まさに、地球と人とのオーガニックな関係性を考えて行動していく、ということです。
そんなことも話しながら、ひとつの価値を世の中に送り出していく作業はいつもとても楽しいです。ボクらが送り出しているのは、商品だけではないんです。その背景にあるストーリーも、うっすらとかも知れませんが、しっかりと手渡していく。それが、この仕事の喜びであり、醍醐味です。
今日のトップの写真は、完成した商品をボクのオフィスに届けていただいた時、窓から差し込む日差しがあまりに優しかったので、ほわほわっと5つのラインナップを並べて、ボクが撮ったものです。
全くの無修正!なのですが、不思議な優しさに包まれた写真になりました。

こちらの写真は、別バージョン。それぞれの商品は、そのコンセプトに沿った、すてきな袋にはいっているのですが、それも一緒に。なんだか、五人の女性がリラックスしてお喋りをしているように、見えませんか?ふふふ。
さて、寒くなりますね。Stay Safe & Be Positive ! で、すてきな毎日を!