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LOGOとは何かを、ちょっと考えてみよう


*Photo;Milano, Italy

先日のブログでブランディングの仕事スコープの広さについてちょっと書いたのですが、今日は、ある意味ど真ん中の、みなさんが「ブランディング」というと真っ先に思い浮かぶ(であろう)ロゴについて書きますね。

ブランディングにおいて、日本では一般的に「ロゴマーク」と言われることが多いですが、正確にはロゴはいわゆる「文字」であり、マークは、たとえばナイキのシュッとしたあの形(スウォッシュと呼ばれています)、つまり、図形的なものであり、別のものです。

さて、今日はブランドを表現するロゴ、つまり文字について話をします。

もちろん、単なる文字ではありません。ブランドの価値を表現する文字であるので、個性がある必要があります。つまり、ブランドの個性をどう表すか、が勝負です。とはいえ、開発の段階になると、「かっこいい」とか「洗練されている」「めだつ」などがデザインの上で優先順位が高くなることが多いです。

それらは大変重要なのですが、やはりそれ以上に大切なのは「そのブランドは何なのか?」ができるだけ早いスピードで分かった方がいいです。もちろん、結構難しい。著名なデザイナーですら「ブランドのロゴやマークでできることは目立つこと。それ以上を求めるのは難しい」とおっしゃってもいます。ふむ。

ボクはこの難問の解決のヒントはストリートにあると思っています。ストリートといっても、いわゆる街。普通の街です。

写真はミラノで撮った写真ですが、日本人からすると、海外の文字だなあ、とすぐわかる形。気張ってはいないけれど、嘘はつかないような安心感。そして、なんだか感じる人肌のようなあたたかさ。ブルーと白のペンキの色も、それらのイメージを後押しします。この看板と文字にはこれだけの情報が詰め込まれています。

クライアントさんとロゴやマークを開発するとき、ちょっと息を深く吸って街をながめる、自分の生活に目をこらすことがとても大切だと思っています。素敵なデザインのヒントは、プロが作り出すものだけではなく、生活の中で必然に生まれたものの中にあります。つまり、誰もがデザイナー。

シンプルですが、僕らのような仕事するものが忘れてはいけない大切なことです。

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Ishizawa
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