
*Photo; MoMA, New York
リ・ブランディングと呼ばれる仕事があります。かつて調子が良かったのに、最近どうも、、、という感じのブランドを活性化させる仕事です。新たなブランドを立ち上げることとは違って、できるだけ元々あるよさを引き出しながら活性化の道を探ります。老舗のファッションブランドのデザイナーに就任した人がまずはそのメゾンのアーカイブをしっかりと把握するのと同じように、ボクもそのブランドの歴史、DNAをしっかりと吸収することから始めます。
そこから新しいブランドの方向性を導き出すのですが、実施に移行する時に難しいのが、社員の皆さんの「手グセ」をどう剥がしていくか、という作業です。どうしても「これまでこのやり方でやってきたのだから」という手グセからできるだけ離れたくないわけです。そのやり方でやってしまっていたからこそ今、御社のブランドはかつての輝きがなくってしまっているのですよ、と説明しても、頭でわかっても体がついてこない。
やはりそこでも重要になるのが未来図、つまりビジョンです。極端な事例ですと、それぞれのキーパーソンにはその人にあった説明の仕方、提示の仕方で方向性を共有していく作業が必要になります。