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Bonding とは;要するに機関車トーマス、もしくはCarsあるいはBTS


*Photo; Dubrovnik, Republika Hrvatska (クロアチア)


ブランディングとは顧客との絆=ボンディングを強めるもの。ボクが尊敬するクリエイティブディレクターであるDan Wieden氏の言葉を待たずとも、ブランディング黎明期からの教科書にはよく記されていることでもあります。


顧客との「絆」を作ることによって追加のマーケティング費用(広告など)をかけずにシェア・オブ・ウォレット、つまりお財布=手持ちのお金の中でのシェアを上げることができる、というわけです。ブランディングとは単なる知名度の向上や好意の獲得ではなく、ビジネスを勝ち抜くための最も効果的な手法なんです。


では、見ず知らずの状態から「絆を生み出す」には、どうしたら良いのか?


このボンディングの例としていつもボクが思いうかべるのが機関車トーマスです。意外です?

機関車トーマス。名前と姿を知っている方も多いのではないでしょうか?最初にトーマスを見た時の印象、覚えています?

ボクのそれは、「なんだか薄気味の悪い、ニヤついた機関車人形だな…」でした(失礼!)。でも、それが一度ストーリーを見て、その世界を理解し、好きになってくる。つまりトーマスたちの世界とのボンディングができると、あの薄笑いの機関車人形たちが隣人のように愛おしくなり、仲間たちとの毎日に笑い、ドキドキし、次のエピソードを待つようになります。やれやれ。

パーシーやらハロルドやら、人の名前を覚えるのがあまり得意でないボクがさしたる努力もせずに、トーマスの仲間の名前を覚えていきます。もちろんゴードンやトップハム・ハット卿も!

映画の「Cars」 もボクにとっては同じような感じでした。ニヤついたクルマキャラ(失礼!)。


もちろん、この文章を読んで「は?」とお思いの方もいらっしゃいますよね。

でも、そんなみなさんにも「はまっている」なにか、がないですか?


なんでも良いのですが、やたらと親近感を感じるもの。その親近感こそボンディングの正体であり、そのものがあなたにとっての「ブランド」です。


ではそうなるきっかけや、親近感が芽生えるまでの道筋ってなんだろう、と思い出してみてください。


かつてボクのスタッフだった人間に「恋愛って結局、会う頻度が多い人との間に生まれるらしいですよ」と、ロマンスもへったくれもない学説を教えてもらいました。心理学的の世界では「単純接触効果」という立派な名前がついています。

かつて音楽プロデューサーの方に「ヒット曲を生み出す秘訣はとにかくたくさん流して、たくさん聴いてもらうこと」と教えてもらってこととも付合します。


このセオリーに基づくのが、マス広告などによる大量露出による接触機会の増大です。

でも、ですよ。これは「きっかけ」にはなりますが、継続的な「絆」になり得るかといえば、これはまた別の話です。

ここまでは、冒頭のWieden 氏の言葉を借りれば「舞台を整えた」だけです。

やっぱり、そこから「引きいれる」ストーリーが必要なんです。そして、リアルビジネスにおいて、そのストーリーは機関車トーマスやCarsとは違って「ファクト(事実)」から生まれるものが一番強く、長持ちします。

その「ファクト」をどうストーリーに編んでいくのかが、ブランディング・ディレクターの腕の見せ所、となります。


ときに、最近のボクの「これはよくできている!」ストーリーは、BTSです。全く興味がなかったのですが、全員の顔と名前が一致して、よくYouTubeで観て、ほほ〜と感心しています(今かよ!?)。

わはは。でも、ブランディングの視点から結構ボク語れますよ。機会があれば、ぜひ。


今日の写真はクロアチアのドブロブニク。この後どんなストーリーが待っているのか。そんなむずかゆい想いがブランドをつくります。ブランドって、セクシーであって欲しいですよね、個人的には。


さてさて、まだまだStay Safe & Be Positive !で参りましょう。

ピース!

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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