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Branding とは、「デザイン」ではなく「行動」を変えること。


* Photo; Venezia, Italy


ここ数年気になっている傾向、というか認識の一つに「ブランディングってデザインの変更のこと」があります。これは少々厄介な誤解であって、かつてのCI ブームの繰り返しになってしまうのではないかと少々案じています。


デザインはあくまで、ブランディングの中の1アイテムなんです。


ブランドとは誰が作るのか、というテーマから始めるとわかりやすいかもしれません。確かにかつては「ブランドは顧客がつくる」なんて、議論もありました。でもですよ、シンプルに考えれば、「ブランドはスタッフの皆さんがつくるもの」なんです。顧客は移ろいやすいです。ちょっと目移りがすれば、他のブランドに移行してしまうことはよくあります、よね。一個人として自分自身の行動を考えてみても思い当たると思います。


かっちょよいデザインになって顧客の注目を浴びたりすることはあるかもしれませんが、それ以前に大切なのは、「スタッフの皆さんの行動を変えること」なんです。気持ちを変えるだけでは不十分。行動まで変えていかなくてはいけません。


であれば、デザイン変更の目的はスタッフの皆さんの行動変革、でなくてはいけません。もしかすると、あなたが今やろうとしているブランディングのプロジェクトにデザインの変更は必要ないかもしれません、よね。というか、そう言ったケースの方が多いのが実情です。


「形を見るな、その原理を見よ」と言ったのは、建築家フランクロイド・ライトですが、まさにその通りです。


写真はヴェネツィアの美術館にいたマイケル、です。音楽とダンスの融合、革新的なダンススタイル、エンターテイメントの意味の変革。Beforeマイケルと彼の登場の後とでは、あらゆる表現物のみならず、表現者たちのアティチュードも全く別物になっていますよね。彼が成し遂げたものは多いですが、その本質はなんだったんでしょう。表現と感情の共鳴の可能性を探る大いなる実験だったのかもしれません。アウッ!

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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