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Branding と Marketing って、どう違うんでしょ?


*Photo; Milano, Italy


ブランディングとマーケティングの違いってなんですか?


意外とこの疑問というかテーマに関してはみなさんあやふやにしていること、多いですよね。わはは。


もちろん、ブランディングもマーケティングも現在進行形。つねに進化、変化しているものであると言う前提に立つと、一概に「正解」はないのかもしれませんが、ボクはこう考えている、という視点を改めて。


できるだけ端的に整理をすると、マーケティングとは「顧客を創造する行為=Action」であり、ブランディングは「顧客とのより強い絆を生み出す態度=Attitude」です。

そのために、マーケティングでは常に市場の変化に目を凝らし、顧客になり得る生活者を「捕まえる」必要があります。

一方、ブランディングは自らの信じる行動によって仲間、あるいはファンを作ることが目的となります。ですので、競合や市場の変化に振り回されすぎると自らの立ち位置を失う=ブランド価値を毀損する、ことになります。それだけに、ブランディングの観点では、「パーソナリティ=人格」がとても大切になります。


たとえば、日本の大手ビール会社さんって、パーソナリティはもはやないですよね。TVCMを見ても、どれがどの会社か全くわからない。どのCMを見てもタレントさんがグラスを見つめて「うまい!」と言う、あるいはそんな表情をする。そして最後に商品名。終了。でも、いいんです。マスマーケティングによってビジネスを成すとの方向性がしっかりしていれば、ブランディングにむやみに力を注ぐ必要はないのかもしれない、というのがボクのスタンスです。


でも、日本代表のサッカーを永年応援しているビールブランドだってあるよ!とおっしゃる方もいるかもしれませんが、来週、別のビールブランドが日本サッカーを応援するんです!となって、本当に残念がる人って、どれだけいますか?「あ、スポンサーが変わったんだ」とスルーする人が大多数でしょう。そういうことです。

ブランドって、「替えの効かない存在」になることなんです。


一方、アメリカの経済学者が最近掲げている議論として、最近のSDGsへの貢献やパーパス(自らの存在意義の定義と宣言)の標榜によるブランディングって、結局は売り上げを作るための方策であって、まやかしだ、というものがあります。


でも、ですよ。「いいこと言ったりやったりしていても、存在がなくなってしまったら=会社が潰れてしまったら意味がない」というのがボクのスタンスでもあります。


つまり、たとえ“入り口”が方便だとしても、実際に未来の社会に対していいことを実行しているのだったら、それは行動を通じた立派なパーパスとなり、実効性のあるブランディング活動であると思います。中長期的にそれを評価するのは、ブランドのファンたちです。


キレイ事だけではよくないけれど、やっているうちに、なんだか綺麗になっていく、ってそれはそれでいいじゃない、というのがボクのスタンスでもあります。やってみてわかることって、たくさんありますよね。むしろ、行動が意識を変えることって、たくさんあります。いや、ほんと。


そう言う意味では、ブランディングとマーケティングはそれぞれが矛盾することなく、相互に補完しあうことによって企業を強くするものだと、ボクは考えています。


写真は、数年前のミラノの大聖堂裏で撮ったものです。聖人の像の上で風向きを見る鳥。ふふふ。崇高な考えと、しなやかな羽ばたきが世の中を面白く、豊かにしていく、ってちょっと強引ですかね。


はあ、それにしても、はやく平和な世界が訪れますように。嘆くだけなく、行動していこう。たとえ小さな半歩でも、です。

Stay Safe & Be Positive ! で、未来を担う子どもたちに誇れる価値観と世界をつくっていきましょう。

© Copyright 2010 d.d.d. inc. & Akihiko Shaw Ishizawa
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