
*Photo;d.d.d.
GWが終わり、東京は快晴です。もうひとがんばり、のために、ちょっとしたブランディングのお話、その2です。
算数の神様がこの世にいらっしゃるのなら…男の子は鉛筆をくわえながら考えた。こんな計算、ボクに代わってやってくれるだろうに。
まだ宿題のドリルは半分も進んでいない。
今頃友達は何をしているんだろう?そう考えるとアタマがくらくらして、お腹のそこがうずうずとしてくる。
大体からしてサッカー選手になるために算数なんて必要ないじゃないか。もちろん契約金のことなんかは大変だろうけど、それはきっとマネージャーとパパとママがやってくれればいいんだ。
算数の神様さえいれば、算数が必要な人とそうじゃない人をちゃんと分けてくれればいい。そうでなければ、すべては無味乾燥な数字の世界になってしまう。星の数はボクだって数えられる。ドーナツの数だって。自分の歳だって。それだけで十分じゃないか。
算数の神様さえ…いったい、どんな顔をしているんだろう?
男の子はノートの切れ端に算数の神様の顔を描き始めた。髪の毛も目も髭も、きっと数字でできているんだ。細かな1と2と3と4と…数字でできた白髪のうねりが現れた。そうだ、せっかく算数の神様の髪の毛なんだから、この隣り合った数字を足した数がとなりにくる、とか、下にある数字は上の二つの数字を割った数にしてみるとか、きっとそんなややこしいやつなんだ。そう、こうして余った数字は下にぶら下げてやろう。
髪の毛ができ、表情が生まれ、白いケープが数字の羅列により形作られ、その背景にある山々にだって、数字の森が広がっていく。
絵は際限なくひろがり、男の子は数学者になった。
ブランドって、ひとりの熱中から生まれるんですよね。意外とそれが、好きなこと、ということが出発点でもなく、偶然から出発することも多々あるようです。
今、世の中を覆う環境から、Game Changer が生まれることを楽しみにしたいと思っています。